活動報告

第101代内閣総理大臣に指名され、引き続き重責を担うこととなりました

はじめに

本日、第101代内閣総理大臣に指名され、引き続き重責を担うこととなりました。改めまして、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さきの総選挙では、岸田政権に我が国のかじ取りを引き続き担うようにとの民意が示されました。私は、厳粛な思い、身の引き締まる思いでこの民意を受け止めております。多くの選挙区で接戦が相次いだ今回の選挙結果、私は、自公連立政権に対する期待と同時に、国民の皆さんからの御叱正も頂いた、このように感じています。国民の声にこれまで以上に耳を傾け、現場で起こっている問題に正面から取り組み、国民の信頼と共感を得ながら、丁寧で寛容な政治を進めていく、この道以外に国民からの信任を保っていく道はない、そうした覚悟を新たにしながら、第2次岸田政権の政権運営を進めてまいります。

新型コロナ対応、経済政策、外交・安全保障、どれも状況は緊迫しており、政治空白は一刻も許されません。そうした思いで、総裁選挙、そして組閣、総選挙と最大限のスピードで駆け抜けてまいりました。これからは、このスピード感を政策実行にそのまま発揮すべく、全力を挙げてまいります。

新型コロナ対応

まず、今後感染力が2倍になった場合にも対応できる医療体制をしっかり確保いたします。公的病院の専用病床化を始め、新たな病床を確保し、病床使用率を8割以上といたします。この夏に比べて3割増しの3.5万人以上の方が確実に入院できる体制を11月末までに作ります。軽症者向けの宿泊療養施設についても、今年の夏と比べて2割増、1万室以上増やしてまいります。全ての自宅、宿泊療養者に、遅くとも陽性判明の翌日までには連絡を取り、健康観察や診療を実施できる体制を確保いたします。これらの取組に加え、ワクチン、検査、飲める治療薬の普及による予防、発見から早期治療までの流れを更に強化いたします。

ワクチンについては、12月から3回目のブースター接種を始めます。2回目接種完了からおおむね8か月以降のタイミングで、18歳以上の希望する全ての方が接種を受けられるようにいたします。12歳未満の子供についても、薬事承認された後、接種を開始いたします。いずれも専門家の意見も踏まえた上で対応してまいります。

検査については、感染拡大時に無症状者でも無料で検査が受けられるようにいたします。感染が拡大した場合でも、ワクチン・検査パッケージを活用することで、行動時の安心・安全を確保いたします。

そして治療薬。今後の切り札となる飲める治療薬について、年内実用化を目指します。2倍以上の感染力に対応できるよう、薬事承認が行われれば、まず速やかに合計60万回分を医療現場に提供いたします。さらに、100万回分を確保し、今後に万全を期してまいります。 また、これまでの新型コロナ対応を徹底的に検証し、来年の6月までに司令塔機能の強化も含めた感染症危機管理の抜本的強化策を取りまとめてまいります。

経済対策

来週中に数十兆円規模の経済対策を取りまとめます。年内できるだけ早期に補正予算を成立させ、国民の皆さんに一刻も早くお届けいたします。総裁選のときから、非正規、女性、子育て世帯、学生を始め、コロナでお困りの皆様へ給付金をお届けすると申し上げてきました。この個人向け給付金について、本日、公明党・山口代表と基本的な方向性において合意いたしました。

非正規など経済的にお困りの世帯に対して、1世帯当たり10万円の現金給付を行います。また、コロナ下で厳しい経済状況にある学生に対しても、就学を継続するための10万円の緊急給付金を支給いたします。困窮されている方々には、このほか生活困窮者自立支援金の拡充など様々なメニューを経済対策において用意いたします。

子育て世帯に対しては、年収960万円を超える世帯を除き、18歳以下1人当たり10万円相当の支援を行います。予備費も活用して、年内にプッシュ型で5万円の現金給付を始めます。その上で、来年春に向けて5万円相当の支援を行います。子育てに有効に活用いただけるよう、クーポン・バウチャー方式を原則とした仕組みと致します。

事業者向けの給付金については、昨年の持続化給付金並みの支援を事業規模に応じて、11月から3月までの5か月分まとめて、一括で給付いたします。雇用調整助成金については、感染が拡大している地域、業況の厳しい事業者の方々向けの特例を3月まで延長いたします。

また、最近のガソリン、灯油価格の高騰を踏まえ、農業、漁業など関係業界やお困りの方々に対する支援を行ってまいります。

新しい資本主義の起動

続いて経済政策です。新しい資本主義の起動に向けた議論を本格的に動かし始めました。新しい資本主義実現会議において取りまとめた緊急提言の内容を経済対策にもしっかりと盛り込みます。成長のための投資と改革を大胆に進め、その成長の果実を国民の皆さんお一人お一人に実感していただきたいと思っています。そのための新しい分配の仕組みを作り、動かしていきます。

まずは経済を成長させます。科学技術立国を目指し、10兆円の大学ファンドの年度内の創設と、新たな大学のガバナンス構築のための法改正、ワクチン、そして治療薬の国内開発、生産支援、クリーンエネルギーへの投資に取り組んでまいります。

経済安全保障も重要な成長戦略の柱です。人工知能、量子などの分野で研究開発を複数年度にわたって支援する基金を設け、先端的な重要技術を育成してまいります。サプライチェーンの強靱(きょうじん)化や基幹インフラの信頼性確保を進める法案の準備を加速いたします。

成長戦略の中で特に私が力を入れているのが、デジタル田園都市国家構想です。デジタルの力を取り込み、地方から新しい時代の成長を生み出します。この具体化に向け、デジタルを活用した地域活性化への交付金を大規模に展開いたします。さらに、デジタルインフラに対する投資を進めてまいります。

デジタルを活用する際に障害となる規制改革にも果敢に取り組みます。次期通常国会に自動運転による自動配送サービスを可能とするための法案を提出いたします。

明日以降設置するデジタル田園都市国家構想実現会議及びデジタル臨時行政調査会において議論を行い、年末以降、具体策を示してまいります。そして、成長の果実を分配してまいります。官民挙げ、国民お一人お一人の給与を引き上げるための具体的アクションを起こします。

まず、民間部門による分配の強化に取り組んでまいります。給与を引き上げた企業を支援する賃上げ税制について、控除率の大胆な引上げなど制度を抜本的に強化し、賃上げを後押しいたします。月内に行う、次回の新しい資本主義実現会議において、来年の春闘に向け、賃上げの議論をスタートさせます。私が労使の代表と向き合い、賃上げを促してまいります。

企業の成長と給与の引上げを両立する鍵は、人であり、人への投資です。働き手がデジタルなどの新しい時代のスキルを身につけられるよう、人への投資を抜本的に強化するための3年間の施策パッケージを設けます。予算を大胆に投入し、職業訓練や能力開発、正社員化や処遇改善への支援を拡充いたします。女性、高齢者が活躍しやすい職場環境づくりを進めてまいります。

同時に、公的部門での分配を強化いたします。民間における賃上げに先んじて、看護、介護、保育、幼稚園などの現場で働いている方々の給与を増やしてまいります。公的価格評価検討委員会において検討を進めるとともに、まずは経済対策において先立って必要な措置を行い、前倒しで引上げを実現してまいります。

また、教育、住居費負担の軽減など、子ども・子育て支援策を強化いたします。皆で支え合う、持続可能で安心できる社会保障の構築に向け、全世代型社会保障構築会議の議論を進めてまいります。

外交・安全保障

次に、外交・安全保障です。私の対面外交は、先週英国でのバイデン大統領との懇談から始まりました。バイデン大統領とは早期に再会しじっくり話そうということを確認いたしました。年内を含めできるだけ早く米国を訪問し、日米同盟の更なる強化、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け連携してまいります。

今後も首脳同士の往来に加え、国際会議の機会や電話会談も活用し、積極的な首脳外交を展開してまいります。ASEAN(東南アジア諸国連合)や欧州の首脳との電話会談など、普遍的価値を共有するパートナーとの関係強化に取り組んでまいります。

中国やロシアとの関係では、主張すべきは主張し、毅然(きぜん)とした外交を進めてまいります。

拉致問題は最重要課題であり、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、あらゆるチャンスを逃さず、全力で取り組みます。私自身、条件をつけずに金正恩(キムジョンウン)委員長と直接向き合う決意であります。
私が指示いたしました国家安全保障戦略等の改定については、国家安全保障会議において徹底的に議論を行ってまいります。ミサイル防衛能力、AI(人工知能)などの最先端技術、宇宙、サイバーなどの新たな課題にスピード感を持って対応し、防衛力の強化に取り組んでまいります。

先週参加したCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)で議論された気候変動問題、そして中間層の伸び悩み、格差の拡大、現代の経済社会システムがもたらした負の側面を乗り越え、長期的に持続可能な経済社会を構築していこうという議論がグローバルに行われています。私が提唱する新たな資本主義の実現に向けた議論を世界に発信し、課題解決に向けて我が国が先導的な役割を果たしていきます。

車座対話

これまでも何度もお約束したとおり、私は国民の皆さんとの丁寧な対話を行い、皆さんの声を政策に反映させていきます。そのために、今後も車座対話、続けてまいります。

これからも積極的に現場に出向き、国民の皆さんと対話しながら、あるべき政策を考え、実現していきます。

この丁寧な対話を基礎に、若者も高齢者も障害のある方も男性も女性も全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会を目指してまいります。

党総裁として

自民党総裁としては、これらの政策対応に加え、党改革と憲法改正が重要な課題であると考えております。

自民党は責任政党として大胆なガバナンス改革を進め、中堅、若手の積極的な登用、多様な人材の活躍、国民との開かれた対話、中長期的な政策立案を行い得る政党へ進化していかなければなりません。

このため、茂木幹事長の下、スピーディーに検討を進め、実行してまいります。今回の総選挙結果を踏まえ、党是である憲法改正を進めるため、党内の体制を強化するとともに、国民的議論の更なる喚起と国会における精力的な議論を進めるよう指示をいたしました。

おわりに

私は最初に内閣総理大臣としての指名を受けた日に、この内閣は新時代共創内閣であると申し上げました。そして、自民党はその後の選挙戦において「新しい時代を皆さんとともに。」というキャッチフレーズを掲げ、戦いました。新型コロナ、気候変動や格差の問題など、グローバルで議論されている既存の経済社会システムの揺らぎ、一層厳しさを増す国際情勢、我が国は大きな変化のときを迎えています。

我々はこうした変化に対応し、新しい時代を作り上げていかなければなりません。私一人では、そして政府だけでは、この極めて難しいミッションを達成することはできません。国民の皆さんのお力が必要です。心から皆さんの御理解と御協力をお願い申し上げます。

 

第101代内閣総理大臣に指名され、引き続き重責を担うこととなりました

年別に絞り込む

岸田文雄 公式アカウント