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活動報告

G7広島外相会合

4月10日(日曜日)及び11日(月曜日)、広島において、岸田外務大臣を議長としてG7外相会合が開催されたところ、概要次のとおり(出席者:G7各国外相及びEU外務・安全保障上級代表(一部セッションに代理出席あり))。
なお、会合終了後、以下の文書が発表された。

  1. G7外相会合共同コミュニケ(PDF)
  2. 核軍縮及び不拡散に関するG7外相広島宣言(PDF)
  3. 海洋安全保障に関するG7外相声明(PDF)
  4. 不拡散及び軍縮に関するG7声明(PDF)

1 第1・第2セッション

(1)テロ・暴力的過激主義対策、難民問題

G7は、テロを強く非難し、暴力的過激主義等と連帯して闘い、穏健な考えや寛容が大事であることで一致した。伊勢志摩サミットに向けて、テロ対策を強化する具体的な施策を行動計画として作成していくことで一致した。難民問題については、難民・国内避難民への支援だけでなく、難民を受け入れている国や社会への支援が重要であることで一致した。

岸田大臣からは、G7各国がそれぞれの強みを活かし、相互補完的に、かつ相乗効果を生む形でテロや難民問題に関する取り組みを進めていくことの重要性を強調した。

(2)その他

さらに、シリア、イラク、アフガニスタン、イラン、中東和平、リビアなどの情勢について議論を行い、G7の連携を確認した。

2 ワーキング・ディナー(第3セッション)

(1)北朝鮮

岸田大臣から、北朝鮮の最近の度重なる挑発的な発言や行動、特に核実験と弾道ミサイル発射、拉致問題を含む人権侵害について説明し、各国ともこれらを非難して、速やかに対処するよう要求することで一致した。また、国連安保理決議第2270号の採択を歓迎し、同決議を含む関連決議の完全の履行を呼びかけた。

(2)海洋安全保障

海洋安全保障については、緊張を高める一方的な現状変更が見られる東シナ海・南シナ海における状況に対する懸念を表明した。

また、すべての国に対して、大規模なものを含む埋立て、拠点構築及びその軍事目的の利用といった行動の自制を要求した。

さらに、仲裁手続きを含め、拘束力を有する関連の裁判所の決定を完全に履行することを要求した。

3 第4セッション

(1)軍縮・核不拡散

岸田大臣からは、核兵器国と非核兵器国の対立が深刻化し、軍縮・不拡散を巡る現状が大変厳しい今こそ、核兵器国と非核兵器国の双方が含まれるG7として、「核のない世界」の実現に向けた力強いメッセージを出していく必要性を強調し、「広島宣言」の発出に合意した。

(2)ウクライナ・ロシア

ウクライナ情勢につき、ロシアとウクライナを含むすべての当事者がミンスク合意の完全履行を促し、平和的・外交的解決を実現することの重要性等につき一致した。

4 ワーキング・ランチ(第5セッション)

(1)アフリカ

岸田大臣から、TICAD VIに向けた考えを紹介しつつ、アフリカの平和と安定は経済発展の前提条件であること等を指摘した。G7として、今後ともアフリカの平和と持続可能な開発に向けたパートナーであるべきとの認識で一致した。

(2)サイバー

岸田大臣から、サイバー上の脅威は容易に国境を越えるものであり、国際社会の連携・協力が重要であることを指摘した。G7として、法の支配の促進を含め、サイバー空間における平和と安定のために協力を強化していくことで一致した。

(3)その他

最後に、腐敗対策及び女性と平和安全保障について議論した。