コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律
映画・音楽・演劇・文芸・写真・漫画・アニメ・ゲームなどのコンテンツの、創造や保護および活用に促進を目的とした「コンテンツ創造促進法」を、この度制定いたしました。
これらコンテンツは、教養や娯楽など多様な文化を創造することによって、国民の生活文化を向上させることに繋がりますし、また一方、新しいコンテンツ産業はこれからも継続的な発展が望めますので、日本経済の活力をさらに増進させることが出来るのではと期待しています。
私は、自民党のコンテンツ議員連盟幹事長として、また著作権に関するワーキングチーム座長として、この法案に関わってきました。
この法律がこれからの日本にとって重要な法律になることを願っています。
日本にはすぐれたコンテンツもたくさんあります。
海外売上高でダントツの黒字を出しているゲームソフトや、世界的に評価の高い日本のアニメ、また近年アジア各国で「Jポップス」と呼ばれて大流行している音楽など、世界市場で十分通用するコンテンツは、日本にはたくさんあります。
経済的な面から見れば、コンテンツ産業はとても将来有望な産業です。
2000年のコンテンツ産業の世界全体の規模は約1兆ドルという数字が出ているのですが、2006年にはこれが1.4兆ドルまで増えるという見込みが出ています。
これは高度成長分野と言える成長率です。
当然日本もこの流れに乗っていかなければなりません。
特に、来年のコンテンツ産業の成長見込率は世界全体で6.5%ですが、日本を含むアジア太平洋地域では7.1%という高い数字が出ています。
その中で日本は中心的な位置を占めなければなりません。
しかし、国全体のGDPの中に占めるコンテンツGDPの割合は、世界全体で3%、アメリカでは5%なのですが、日本では2%しかないというのが現状です。
せっかくのコンテンツにおける日本の潜在能力が活かされていません。
これらのような優れたコンテンツを、日本はコンテンツ事業として振興し発展させることによって、ひとつの産業として国際的に競争力を付けていく必要があると思っています。
以上のことを踏まえまして、この「コンテンツ創造促進法」では次のような施策を実施するように明記しています。
・人材の育成
・先端的な技術に関する研究開発の推進
・コンテンツに係る知的財産権の適正な保護
・コンテンツの円滑な流通の促進
・適切な保存の促進
・活用の機会等の格差の是正
・資金調達を図るための制度の構築
・権利侵害への措置
・海外における事業展開の促進
等
これらが適切に機能すれば、日本のコンテンツ事業はさらに活力を増すでしょうし、そうなれば、これからの日本を背負う産業のひとつに成長するものと期待しています。