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活動報告

2020年NPT運用検討会議第一回準備委員会出席

2017/05/02

 5月2日(火曜日),オーストリア・ウィーンを訪問中の岸田文雄外務大臣は, 2020年NPT運用検討会議第一回準備委員会に出席したところ,概要は以下のとおり。

1 日程の概要

5月2日(火曜日)

  • NPT運用検討会議第1回準備委員会における一般討論演説
  • 岸田外務大臣による軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)諸国の首席代表との意見交換
  • 広島県主催サイドイベントでの挨拶
  • 天野国際原子力機関(IAEA)事務局長との意見交換
  • ゼルボ包括的核実験禁止条約機関事務局長による岸田外務大臣表敬及び日・カザフスタン・ゼルボ事務局長による共同発表

2 成果

  • 核軍縮の進め方をめぐる核兵器国及び非核兵器国間の分裂の深刻化,更には非核兵器国間での意見の対立が顕在化している中で,我が国の外務大臣として初めてNPT運用検討会議準備委員会に出席し,核兵器国と非核兵器国の信頼関係を再構築するための方策や我が国の核廃絶に向けた道筋を表明することにより,「核兵器のない世界」実現のためのNPTの重要性と2020年NPT運用検討プロセスの成功に向けた我が国のコミットメントを強調した。また,北朝鮮の核・ミサイル開発については,厳しく非難し安保理決議等の遵守を求めた。このような大臣の演説は他国や国際機関の長からも高い評価が得られた。
  • ゼルボCTBTO事務局長やNPDI(軍縮・不拡散イニシアティブ)諸国の代表らとの意見交換を通じ,NPT体制の強化及び核兵器国と非核兵器国の信頼関係の再構築に向けた取組を推進することや,北朝鮮の核問題にしっかりと取り組んでいくことを再確認した。また,三期目を迎える天野IAEA事務局長に対し,引き続き日本政府として支援することを伝えると共に,北朝鮮の核問題への対応やイランの核合意の履行の現状等につき意見交換を行った。

3 主要行事の概要

(1)岸田外務大臣の2020年核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議第1回準備委員会における一般討論演説

  • (写真4)2020年NPT運用検討会議第一回準備委員会に出席した岸田外務大臣
  • (写真5)2020年NPT運用検討会議第一回準備委員会に出席した岸田外務大臣
  • (写真6)2020年NPT運用検討会議第一回準備委員会に出席した岸田外務大臣
  • 5月2日17時30分頃(現地時間2日10時30分頃)から,岸田文雄外務大臣はウィーンで開催中の2020年核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議第1回準備委員会に出席し,最初のスピーカーとして一般討論演説日本語(PDF)別ウィンドウで開く英語(PDF)別ウィンドウで開く)を行った。
  • 岸田大臣は,会議冒頭のこの演説において,北朝鮮の核ミサイル開発を厳しく非難し安保理決議(PDF)別ウィンドウで開く等の遵守を求めると共に,核兵器のない世界を実現していくためには,核兵器国と非核兵器国の信頼関係の再構築が必要であると述べ,そのために透明性,安全保障環境,被爆の実相の認識の「3つの向上」を提案し,更に,日本の考える核兵器のない世界に向けた具体的な道筋を提案した。
  • また,具体的な行動として,年内に賢人会議を開催し,核軍縮の進展に資する提言を得て次回のNPT準備委員会に報告することや,広島や長崎への外国人1,000名の招へい等を提案した。加えて,核不拡散への取組の促進や核セキュリティの強化,原子力の平和的利用に関する我が国の貢献に言及しつつ,核兵器のない世界を目指して,2020年NPT運用検討会議の成功に向け日本として全力を尽くす決意を示した。

(2)軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)諸国の首席代表との意見交換

  • (写真7)軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)諸国首席代表等との会合に出席した岸田外務大臣
  • (写真8)軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)諸国首席代表等との会合に出席した岸田外務大臣
  • (写真9)軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)諸国首席代表等との会合に出席した岸田外務大臣
  • 5月2日12時(現地時間2日12時)から,軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)諸国の首席代表等との会合に出席し,意見交換を行った。
  • 冒頭,岸田大臣より,2020年運用検討プロセスの初日に会合を持ち,NPDIとしてNPT体制の強化への決意を新たにすることができたことは意義深く,NPDIメンバー国であり今次準備委員会議長国であるオランダ及び次回議長国であるポーランドを最大限支えながら,グループとしてNPT運用検討プロセスに積極的に貢献していきたいと述べた。
  • 続いての意見交換では,NPDI各国より,核軍縮及び不拡散体制の礎石としてのNPT体制の維持強化は重要であり,核軍縮のアプローチについて多様な考えを内包したNPDIとして,国際社会が一致して取り組むことができる共通項を示しつつ,2020年運用検討会議の成功に向けた取組を進めていくことは重要との見解が述べられた。
  • 最後に岸田大臣より,NPDIとして引き続きNPTを重視し,2020年運用検討会議の成功に向け皆で協力していくことを確認できたことが本日の成果であったと述べ,会合を終えた。

(3)2020年核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議第1回準備委員会における広島県主催サイドイベントでの挨拶

  • (写真10)広島県が開催したサイドイベント
  • (写真11)広島県が開催したサイドイベントで発言する岸田外務大臣
  • (写真12)広島県が開催したサイドイベントで発言する岸田外務大臣
  • 5月2日20時15分(現地時間2日13時15分)から,岸田文雄外務大臣は広島県が開催したサイドイベント(「Bridging a Gap between Nuclear-Weapon States and Non-Nuclear-Weapon States」)に出席し,冒頭挨拶日本語(PDF)別ウィンドウで開く英語(PDF)別ウィンドウで開く)を行った。
  • 同挨拶にて岸田大臣は,広島・長崎の惨禍を国境と世代を超えて広げていくことは,被爆国である日本の責務であり,核兵器の非人道性に対する正確な認識が「核兵器のない世界」に向け国際社会が一致して取り組むための土台となるものであると述べた上で,被爆地市民社会からの発信が重要な役割を果たすとの考えを示した。
  • また,喫緊の課題となっている核兵器及び非核兵器国間の信頼関係の再構築のため,「3つの向上」((1)透明性の向上,(2)安全保障環境の向上,(3)被爆の実相への認識の向上)を訴えながら,「核兵器のない世界」を実現すべく全力で取り組んでいく考えを示した。

(4)天野IAEA事務局長との意見交換

  • (写真13)天野IAEA事務局長との意見交換
  • 5月2日20時30分(現地時間2日13時30分)から約1時間,岸田文雄外務大臣は,天野之弥IAEA事務局長と意見交換を行った。
  • 同意見交換では,岸田大臣から,天野事務局長の再任を歓迎する旨述べるとともに,日本は,天野事務局長の「平和と開発のための原子力」のイニシアティブ,北朝鮮の核問題やイランの核合意の履行等におけるIAEAの取組を評価しており,天野事務局長の今後の取組についても,最大限支援する旨述べた。天野事務局長からは,IAEAの活動に対する日本の支援に謝意を述べるとともに,北朝鮮の核問題やイランの核合意の履行等における取組について説明があり,引き続き,日本とも緊密に連携していきたいと述べられた。
  • また,岸田大臣から,2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け,核テロ対策等において協力していきたい旨を述べ,天野事務局長からも,IAEAは大規模公共行事に知見を有しており,よく連携しつつ,進めていきたい旨の発言があった。

(5)ゼルボ包括的核実験禁止条約機関事務局長による岸田外務大臣表敬及び日・カザフスタン・ゼルボ事務局長による共同発表の実施

  • (写真14)ゼルボ包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)準備委員会暫定技術事務局長と岸田外務大臣との握手の様子
  • (写真15)ゼルボ包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)準備委員会暫定技術事務局長による岸田外務大臣表敬
  • (写真16)CTBTに関する共同発表の様子
  • 2日(火曜日)14時50分過ぎ(現地時間)から約25分間,岸田文雄外務大臣は,ラッシーナ・ゼルボ包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)準備委員会暫定技術事務局長(Dr. Lassina Zerbo, Executive Secretary, Provisional Technical Secretary, Preparatory Commission for the Comprehensive Nuclear-Test-ban Treaty Organization)による表敬を受け,その後,CTBTに関する共同発表骨子(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く)を行った。
  • ゼルボ事務局長による表敬では,岸田大臣より,北朝鮮の核・ミサイル開発は新たな段階の脅威であり,核実験実施時の迅速な検知は極めて重要,国際監視制度(IMS)の下での検証体制の普遍化,更なる効果的な運用に日本も一層貢献していきたい旨述べた。これに対し,ゼルボ事務局長から,日本による包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効に向けた取組及び支援に対して謝意が述べられるとともに,引き続き日本と連携していきたい旨述べた。岸田大臣とゼルボ事務局長は,CTBTの発効促進のために引き続き緊密に協力していくことで一致した。
  • その後,岸田大臣は,サリベイ・カザフスタン大使(H.E. Mr. Kairat Sarybay, Ambassador to Austria, Kazakhstan)及びゼルボ事務局長と共に,CTBTに関する共同発表を行った。岸田大臣から,我が国として,CTBTの早期発効への尽力,北朝鮮による核実験等の挑発行動の自制を求める旨,及び,核実験の国際監視制度の普遍化と能力の一層の強化について述べた。続いてサリベイ・カザフスタン大使及びゼルボ事務局長からも, CTBTの早期発効が核軍縮・不拡散の推進のために重要であるとして,CTBTの早期発効を引き続き目指す旨発言があった。
  • (写真17)広島・長崎常設原爆展示視察の様子
  • (写真18)広島・長崎常設原爆展示視察の様子

 

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