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活動報告

岸田外務大臣のキューバ訪問

 4月30日(木曜日)から5月3日(日曜日),岸田文雄外務大臣は,キューバを訪問したところ,概要と評価は以下の通り。

 

 

1 日程

  • 4月30日(木曜日)
    グティエレス・キューバ・日本友好議員連盟会長との会談
  • 5月1日(金曜日)
    市内等視察(ヘミングウェイの家,ハバナ歴史地区),日系人慰霊堂参拝,日本企業関係者との夕食会
  • 5月2日(土曜日)
    ホセ・マルティ像献花式,日キューバ外相会談,ロドリゲス外相主催昼食会,カブリサス閣僚評議会副議長との会談(企業も参加),ラウル・カストロ国家評議会議長表敬,フィデル・カストロ前国家評議会議長表敬
  • ヘミングウェイの家視察
  • ホセ・マルティ像献花式

2 全般的評価

(1)日本の外務大臣として初めてのキューバ訪問であり,この訪問を通じて両国関係は新たな段階に入った。大臣からは,以下の3つの点を伝達・提案し,成果を得た。

(ⅰ)本格的な無償資金協力の開始:第一号候補として医療機材の整備をするべく,秋に調査を実施。キューバ側はこれを歓迎。

(ⅱ)経済関係の強化:官民合同会議の立ち上げで一致。今回の訪問に合わせて約30名の企業関係者がキューバを訪問。カブリサス閣僚評議会副議長との会談に同席し,ビジネス環境整備に関する要望等を直接伝達。

(ⅲ)国際場裡での協力の強化:「日キューバ国連対話」の創設で一致。

(2)ラウル・カストロ国家評議会議長,フィデル・カストロ前国家評議会議長を表敬。

(3)リカルド・カブリサス閣僚評議会副議長との会談(企業も参加)でビジネス環境整備の重要性を伝達し,官民合同会議の立ち上げに合意。

(4)ロドリゲス外相との間では3回目の外相会談。非同盟諸国に一定の影響力を有するキューバの外相と安保理改革,北朝鮮問題等につき忌憚のない意見交換を行った。

(5)米キューバ関係の進展に関し,地域の安定と発展に資するものとして歓迎し支持する旨伝えた。また,日本は従来から積極的にキューバに関与し改革を促してきたが,キューバをめぐる様々な動きが前に進むことを支持する旨改めて伝えた。

3 主要な行事の概要

(1)日キューバ外相会談ロドリゲス外相主催昼食会

  • 日・キューバ外相会談
  • 日・キューバ外相会談

(ⅰ)岸田大臣から,再会でき嬉しい,この訪問を機に,両国関係を新しい段階に引き上げたい,そのため,具体的には,本格的な無償資金協力を開始すると伝えると共に,経済関係を強化するための官民合同会議の立ち上げ,また国際場裡での諸課題についての対話を強化するため,「日キューバ国連対話」の創設を提案した。

(ⅱ)ロドリゲス外相からは,初めての日本の外務大臣の訪問により,二国間関係が大きく前進するとして,岸田大臣からの提案を歓迎し,国連に関する新たな対話の枠組みの下で緊密に協力していきたい旨の発言があった。

(ⅲ)その他,二国間関係や,安保理改革,北朝鮮,軍縮・不拡散等,地域・国際情勢について,幅広く忌憚ない意見交換を行った。

(2)ラウル・カストロ国家評議会議長表敬及びフィデル・カストロ前国家評議会議長表敬

  • 岸田外務大臣によるラウル・カストロ国家評議会議長表敬
    岸田外務大臣によるラウル・カストロ国家評議会議長表敬
  • 岸田外務大臣によるラウル・カストロ国家評議会議長表敬
    岸田外務大臣によるラウル・カストロ国家評議会議長表敬
  • 岸田外務大臣によるフィデル・カストロ前国家評議会議長表敬
    岸田外務大臣によるフィデル・カストロ前国家評議会議長表敬

(ⅰ)岸田大臣から,日本の外務大臣として初めてキューバを訪問することができ嬉しく思っていると伝えると共に,ロドリゲス外務大臣との外相会談において,両国関係を新しい段階に引き上げるため,対話と協力の強化に合意した旨伝えた。

(ⅱ)ラウル・カストロ議長からは,岸田大臣の歴史的なキューバ訪問を心から歓迎する,経済関係を含め,幅広く二国間関係を一層強化していきたい旨発言があった。具体的には,債務問題,経済社会制度の現代化,米国・キューバ関係などに話題が及んだ。

(ⅲ)フィデル・カストロ前議長からは,キューバ訪問を歓迎する旨述べると共に,2003年に広島を訪問したことを始め,訪日した際の思い出や,核兵器被害についての発言があった。また,防災,農業等の話題があがったほか,日本について,日本人は大変勤勉である,日本製品は優秀である,日本とは常に友好関係にあったといった発言があった。

(3)カブリサス閣僚評議会副議長との会談

  •  岸田外務大臣とカブリサス閣僚評議会副議長との会談
  •  岸田外務大臣とカブリサス閣僚評議会副議長との会談

(ⅰ)岸田大臣から,両国の経済関係強化への期待,経済関係強化のためのキューバ側のビジネス環境整備の重要性,マリエル開発特区及び新外国投資法への関心を表明した。また,本格的な無償資金協力の開始を伝達し,官民合同会議の立ち上げを提案した。

(ⅱ)同席していた日本企業関係者からは,キューバへの関心の高さが表明されるとともに,若いエンジニアなどの研修受け入れの用意,キューバとの経済関係強化にあたってのキューバ側への要望が述べられた。

(ⅲ)カブリサス副議長からは,岸田大臣とかくも早く再会できて嬉しい,日本企業と共に来て頂いたことは新しい時代を象徴するものである,日本との経済関係に尽力していきたい,日本の製品の質の高さや日本が契約を守る国であることをキューバ国民は高く評価している等の発言があった。また,無償資金協力の開始を歓迎し,新たな対話の枠組みは新しい時代に即したものであり賛同する旨の発言があった。

(4)その他会談,視察

(ⅰ)グティエレス・キューバ・日本友好議員連盟会長との会談

 日・キューバ関係を一段階引き上げることで一致。

  • グティエレス・キューバ・日本友好議員連盟会長との会談
  • グティエレス・キューバ・日本友好議員連盟会長との会談

(ⅱ)日本企業関係者との会談

 日本企業関係者と日本・キューバ経済関係のこれまでの変遷やキューバの潜在力,今後の見通し,関心分野等に関し,活発に意見交換を行った。

(ⅲ)日系人慰霊堂参拝,ハバナ歴史地区等視察

 日本人移民らを祀った日系人慰霊碑を参拝すると共に,キューバの有力な観光資源であり,世界遺産でもあるハバナ市旧市街等を視察。

  • 日系人慰霊堂参拝
  • ハバナ市旧市街視察
  • 在キューバ日本国大使主催レセプション
  • 在キューバ日本国大使主催レセプション