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AZEC構想

「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)構想」

I. はじめに:岸田政権が提唱した「AZEC構想」の意義

岸田総理は、2022年1月、アジア地域における持続可能な社会の実現を目指し、「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)構想」を提唱しました 1

この構想は、アジアの経済成長と脱炭素化という二つの課題を両立させることを目的としています 3

アジア諸国が電力需要の拡大と火力発電への依存という現実を抱える中、AZECは経済成長を維持しつつ、現実的な形で着実に脱炭素化を進めることを目指しています 1

AZECの核心的な目標は、参加国間の技術協力、知識共有、資金調達支援などを通じて、地域全体の円滑なエネルギートランジションと脱炭素化を加速させ、カーボンニュートラル社会の実現を目指すことにあります 3

2050年までにアジアにおけるゼロエミッションを実現するには、4000兆円規模の投資が必要とされています。日本の技術や制度、資金等への期待は大きく、再生可能エネルギーや水素アンモニア等の導入、エネルギー効率の向上、グリーン技術の開発と導入などが有効です 3

岸田総理が日本政府として「AZEC構想」を提唱したことは、気候変動への対応という地球規模課題に対し、日本が具体的な解決策とリーダーシップを示す戦略的な動きとして評価されました。アジアの経済成長と脱炭素化の両立という困難な課題に焦点を当てることで、日本の優れた技術力と豊富な経験による国際貢献にもとづく日本の外交的イニシアティブを可視化することとなりました。

AZECが、「各国の事情に応じた多様で現実的な道筋(Various Pathways)」を基本原則としている点は1、アジア地域の複雑なエネルギー事情と経済発展段階の多様性を深く理解していることを示し、実効性の高い地域協力へと繋がっています。

AZEC構想は着実に進展を遂げています。2024年10月11日には、ラオスで開催された第2回AZEC首脳会合において、岸田総理が議長を務め、「今後10年のためのアクションプラン」を含む首脳共同声明が合意されました 5

これは、日本の主導性が具体的な行動計画として結実したことを示し、AZECが単なる理念ではなく、具体的な成果を生み出すための実行力を持つ枠組みとなりつつああることを証明しています。

II. AZECの基本原則: 「多様な道筋」で実現する「脱炭素・経済成長・エネルギー安全保障」

AZEC構想は、「脱炭素・経済成長・エネルギー安全保障の同時実現」と「各国の事情に応じた多様な道筋によるネットゼロの実現」を基本原則としています 1

この原則は、経済成長を阻害することなく、あらゆる技術やエネルギー源を活用する柔軟なアプローチを重視するものです 2

特に、ASEAN諸国が経済成長に伴い電力需要を拡大する中で、石炭・天然ガス火力発電への依存度が高い現実を踏まえ、日本は技術やファイナンスを通じて重要な役割を果たすとしています 1

AZECは、最先端の脱炭素技術の活用を通じてアジア地域の持続可能な発展を目指しており、日本の技術力が中心的な役割を果たす中で、各国の特性に合わせた技術展開が進められています 1

排出削減対策としては、再生可能エネルギーの推進、火力発電のゼロエミッション化、CCS(二酸化炭素回収・貯留)技術などが挙げられ、技術革新が強調されています 4

III. 具体的な実行と成果:着実に進むAZECの取り組み

AZEC構想は、提唱以来、着実に具体的な進展を遂げています。

2023年3月には初のAZEC閣僚会合が開催され、共同声明が発出されました 1

さらに、2023年12月にはパートナー国による初のAZEC首脳会合が成功裏に開催され、共同声明が採択されました 2

2024年8月には第2回AZEC閣僚会合が開催され 4、そして2024年10月11日にはラオスで第2回AZEC首脳会合が開催され、「今後10年のためのアクションプラン」を含む首脳共同声明が採択されました 5

これにより、AZECはこれまでの「個別プロジェクトの実施」に加え、各国とのルール形成を含む「政策協調」という新たなフェーズに進展しました 5

日本政府はAZEC構想を強力に推進するため、その推進体制を強化しています。

2024年6月19日には、「AZEC推進関係省庁会議」を立ち上げ、7省庁が緊密に連携する体制を構築しました 2

また、ERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)内に「アジア・ゼロエミッションセンター」が設立され、情報共有や政策・プロジェクトに関する調査などを担う重要な役割を果たすことになります 2

AZEC関連プロジェクトは、すでに350件以上が進行していることが確認されており、その着実な実行力が示されています 2

これには、AZEC首脳会合の際に発表された68件のMOU(協力覚書)が含まれています 7

協力内容は、再生可能エネルギー、省エネルギー、水素・アンモニア、バイオマス、CCS/CCUSなどの脱炭素技術の開発・実証、トランジションファイナンスの普及など、多岐にわたります 7

具体的な取り組み事例として、マレーシアでのグリーン水素製造プラント建設や、インドネシアの規格外ココナッツを「持続可能な航空燃料(SAF)」に活用するサプライチェーン構築などが挙げられます 7

AZEC構想では、アジアの脱炭素化に必要な膨大な資金を動員するため、トランジション・ファイナンスの重要性が強調されています 2

日本は、日本の金融機関が中心となり、アジア各国の企業に対して脱炭素化プロジェクトへの投資を促進するための資金提供や助言を行っています 2

JBIC(国際協力銀行)、NEXI(日本貿易保険)、JICA(国際協力機構)を通じた支援もさらに強化されており、資金面からの強力な後押しが行われています 2

IV. 未来への展望:アジア、そして世界の持続可能な発展を牽引

2024年10月の第2回AZEC首脳会合で採択された「今後10年のためのアクションプラン」は、AZECの長期的なビジョンと具体的な方向性を示すものです 5

このアクションプランに基づき、今後は具体的なロードマップづくりやルール形成を進め、アジアの脱炭素化に貢献していくことが期待されています 6

アクションプランでは、サプライチェーン全体にわたる温室効果ガス(GHG)排出の可視化を通じた産業の競争力向上や、運輸部門の脱炭素化も重点分野として明記されています 8

官民一体となった取り組みを重視しており、JETRO、JOGMEC、NEDO、NEXIなどの日本の各機関が、AZECパートナー国の企業、機関、政府と協力し、CCUS、水素、アンモニア、地熱、バイオエネルギー、省エネルギー対策などのプロジェクトを進展させることを目指しています 8

AZECパートナー国を超えた、アジア内外の全ての国々との協力も歓迎されており、グローバルなエネルギー転換を牽引する可能性を秘めています 4

V. AZEC構想主要成果ハイライト

岸田政権が提唱したAZEC構想は、提唱以来、着実に具体的な成果を積み重ねてきました。以下に、主要な成果をハイライトとして示します。

項目内容
AZEC構想提唱時期2022年1月 1
第1回AZEC閣僚会合開催2023年3月 1
初のAZEC首脳会合開催2023年12月 2
AZEC関連協力案件数350件以上 2
MOU(協力覚書)締結数(首脳会合時)68件 7
AZEC推進関係省庁会議設立2024年6月19日 2
アジア・ゼロエミッションセンター設立2024年8月 4
第2回AZEC閣僚会合開催2024年8月21日 4
第2回AZEC首脳会合開催:「今後10年のためのアクションプラン」採択2024年10月11日 5

まとめ

岸田政権において日本政府が提唱した「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)構想」は、アジア地域の経済成長と脱炭素化という喫緊の課題に対し、日本が国際社会のリーダーシップを発揮し、具体的な解決策を提示する画期的な取り組みです。

2022年1月の構想提唱以来、AZECは「脱炭素・経済成長・エネルギー安全保障の同時実現」と「各国の事情に応じた多様な道筋によるネットゼロの実現」という基本原則のもと、着実にその歩みを進めてきました。

閣僚会合や首脳会合の定期的な開催を通じて国際的な協力の枠組みを確立し、2024年10月には「今後10年のためのアクションプラン」が採択されるなど、具体的な行動計画が策定されています。

また、AZEC推進関係省庁会議の設立やアジア・ゼロエミッションセンターの設置により、政府一体となった「オールジャパン」体制が構築され、構想推進の強力な基盤が築かれました。

特筆すべきは、すでに350件を超える協力案件が進行しているという事実です。

マレーシアでのグリーン水素製造プラント建設やインドネシアでのSAF(持続可能な航空燃料)製造といった具体的なプロジェクトは、日本の優れた技術力とファイナンスが、アジア各国の現実的な脱炭素課題を解決し、新たな市場を創出していることを証明しています。

トランジション・ファイナンスの推進を通じて、アジアの脱炭素化に必要な膨大な資金の動員にも貢献し、日本がアジアの資金ハブとしての役割を強化しています。

また、与党における推進母体として、「AZEC議員連盟」が立ち上げられ、岸田元総理が議連最高顧問に就任しました。

AZEC構想は、アジアの持続可能な発展を牽引し、世界の気候変動対策に大きく貢献する日本の重要な外交的成果であり、その進展は今後も大いに期待されます。