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岸田文雄の政策

異次元の少子化対策
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異次元の少子化対策

2022年の出生数は初めて80万人を割り込み、統計を開始した 1899 年以来、最低の数字となりました。
しかも、近年、少子化のスピードは加速しており、この傾向が続けば、2070年には日本の総人口が現在の3分の1を失うおそれがあります。
こうした急速な少子化・人口減少に歯止めをかけなければ、将来的に我が国の経済・社会システムを維持することは難しくなると言わざるを得ません。
若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでが、こうした状況を反転させることができるかどうかの「ラストチャンス」であると考え、岸田政権は、次元の異なる少子化対策として、「こども未来戦略」を策定し、こども・子育て政策の抜本的な強化に取り組みました。
若い世代が希望どおり結婚し、希望する誰もがこどもを持ち、安心して子育てができる社会、そして、こどもたちがいかなる環境、家庭状況にあっても、分け隔てなく大切にされ、育まれ、笑顔で暮らせる社会の実現を図るものであり、長年指摘されながら実現することができなかった施策が数多く盛り込まれています。

I. 「こども未来戦略」の3つの基本理念

1. 若い世代の所得を増やす

「こども未来戦略」で重視したのは、若い世代が希望どおり結婚し、希望する誰もがこどもを持ち、安心して子育てができるためには、若い世代の所得を増やすことが必要であることを明確に打ち出す点でした。
こども・子育て政策の課題として、若い世代が結婚・子育ての将来展望を描けないことが挙げられ、若い世代が、「人生のラッシュアワー」と言われる学びや就職・結婚・出産・子育てなど様々なライフイベントが重なる時期において、現在の所得や将来の見通しを持てるようにすることが重要です。
このため、こども・子育て政策の範疇を越えた大きな社会経済政策として取り組んでいる、賃上げなど「新しい資本主義」の取組(三位一体の労働市場改革の推進、同一労働同一賃金の徹底、希望する非正規雇用の方々の正社員転換、「年収の壁・支援強化パッケージ」 などを含む)による若い世代の所得向上と次元の異なる少子化対策を、いわば「車の両輪」として進めていくこととしました。

2. 社会全体の構造・意識を変える

こども・子育て政策の課題として、子育てしづらい社会環境や子育てと両立しにくい職場環境があることが挙げられます。
我が国のこれまでの社会構造や人々の意識に根差した要因が関わっており、夫婦が相互に協力しながら子育てし、それを職場が応援し、地域社会全体で支援する「共働き・共育て」社会を作らなければなりません。
このためには、これまで関与が薄いとされてきた企業や男性、さらには地域社会、高齢者や独身者を含めて、皆が参加して、社会全体の構造や意識を変えていく必要があり、「こども未来戦略」では、制度や施策を策定・実施するだけでなく、施策が社会や職場で活用されるためにも、社会全体でこども・子育て世帯を応援するという気運を高めていく社会の意識改革も進めていくことを掲げました。

3. 全てのこども・子育て世帯を切れ目なく支援する

こども・子育て政策の課題として、子育ての経済的・精神的負担感や子育て世帯の不公平感が存在することが挙げられます。
そこで、「こども未来戦略」では、親の就業形態にかかわらず、家庭状況に関わらず、どのような家庭状況にあっても分け隔てなく、ライフステージに沿って切れ目なく支援を行い、多様な支援ニーズにはよりきめ細かい対応をしていくこと、すなわち「全てのこども・子育て世帯を切れ目なく支援すること」を理念として掲げました。

II.政策

1. ライフステージを通じた経済的支援の抜本的強化

児童手当の抜本的拡充
全てのこどもの育ちを支える基礎的な経済支援として、児童手当の所得制限を撤廃し、支給期間を高校生年代まで延長しました。
さらに、こども3人以上の多子世帯について、第3子以降の支給額を月額3万円に引き上げました。

支給時期も年3回から年6回の偶数月に変更し、2024年12月には拡充後の初回支給が行われました。

出産・子育ての経済的負担軽減:妊娠期からの切れ目ない支援として、2022年度第2次補正予算から始まった「出産・子育て応援交付金」(10万円相当)を継続実施し、2025年度からは「妊婦のための支援給付」として制度化することとしました。
また、2023年4月には出産育児一時金を42万円から50万円に大幅に引き上げました。

こども医療費の負担軽減:こども医療費助成について、国民健康保険の減額調整措置を廃止しました。

高等教育費の負担軽減:高等教育費については、授業料等減免及び給付型奨学金制度について、2024年度から多子世帯や理工農系の学生など中間層(世帯年収約600万円)に対象を拡大しました。
さらに、2025年度から、こども3人以上を扶養している場合については、所得制限なく、国が定める一定の額まで、大学等の授業料・入学金を無償とすることとしました。

子育て世帯に対する住宅支援の強化
子育て環境の優れた公営住宅への優先入居のほか、空き家の改修、サブリースの促進等によって、子育て世帯に適した住宅を、今後10年間で計30万戸確保することとするとともに、住宅金融支援機構が提供する長期固定金利の住宅ローン「フラット35)について、こどもの人数に応じて金利を引き下げる制度(「フラット35子育てプラス」)を導入しました。

2. 全てのこども・子育て世帯を対象とする支援の拡充

妊娠期からの切れ目ない支援の拡充:妊娠期から面談を通じて出産・子育ての相談に応じ、様々なニーズに即した必要な支援につなぐ「伴走型相談支援」を制度化するとともに、「妊婦のための支援給付」による経済的支援を組み合わせて実施することとしました。
あわせて、産前・産後ケアの拡充(実施体制の強化等)を行いました。

幼児教育・保育の質の向上:安心してこどもを預けられる体制を整備するため、4・5歳児は30対1から25対1へ、1歳児は6対1から5対1へと76年ぶりとなる保育士の職員配置基準の改善を進めることとしました。
あわせて、保育士・幼稚園教諭等の処遇改善を実施し、さらなる処遇改善を進めることとしました。

「こども誰でも通園制度」の創設:月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず時間単位等で柔軟に利用できる新たな通園給付として、「こども誰でも通園制度」を創設しました。
2025年度に制度化され、2026年度からの全国実施に向け、着実に準備を進められています。

放課後の居場所の充実:放課後児童クラブの受け皿拡大と職員配置の改善を進めました。

多様な支援ニーズへの対応:経済的課題を抱えるひとり親家庭などのこどもたちの学びへの支援を拡充し、ひとり親に対する就労支援事業等について対象者要件を拡大しました。
あわせて、養育費の取決め等に関する相談支援や養育費の受け取りにかかる弁護士費用の支援を行うこととしました。
ひとり親家庭の生活を下支えする児童扶養手当について、所得限度額を引き上げ、 3人以上の多子世帯について加算額を引き上げることとしました。

児童虐待防止・社会的養護・ヤングケアラー等支援の強化のため、包括的な相談支援体制の構築等を着実に実施するとともに、こども・若者のSOSを見逃さないように、子育て世帯への訪問支援や食事提供など、多様なアウトリーチ支援を充実しました。

障害の有無にかかわらず、安心して共に暮らすことができる地域づくりを進めるため、地域における障害児の支援体制の強化や保育所等におけるインクルージョンを推進しました。
また、医療的ケア児など、専門的支援が必要なこどもたちへの対応のため地域における連携体制を強化するとともに、医療的ケア児について一時的に預かる環境の整備や保育所等における受入れ体制の整備を進めました。
2024年4月から、障害児に関する補装具費支給制度の所得制限を撤廃し、所得にかかわらずご利用いただけるようにしました。

3. 共働き・共育ての推進

男性育児休業取得の推進:「男性育休は当たり前」になる社会の実現に向けて、男性の育児休業取得率の目標を2030年85%へと大幅に引き上げるとともに、育児休業取得率の開示制度について、常時雇用する労働者数が300人超の事業主に拡充しました。
また、子の出生直後の一定期間内に両親ともに14日以上の育児休業を取った場合、最大28日間、給付率を手取りの10割相当(給付率80%)とすることとしました。
さらに、業務を代替する周囲の社員への応援手当の支給などに対する助成措置を拡充するなど、育児休業を支える体制整備を行う中小企業に対する助成措置を大幅に強化しました。

育児期を通じた柔軟な働き方の実現:子育てとキャリア形成との両立を可能にするため、こどもが3歳以降小学生就学前までの場合、短時間勤務・テレワーク・フレックスタイム制・新たな休暇など柔軟な働き方を選択できる制度を創設しました。
男女ともに時短勤務を選択しやすくなるよう、「育児時短就業給付」を創設し、こどもが2歳未満の期間に、時短勤務を選択した場合に、時短勤務時の賃金の10%を支給することとしました。
残業免除(所定外労働の制限)について、請求できる期間をこどもが3歳になるまでから小学校就学前までに引き上げるとともに、「子の看護休暇」について、対象となるこどもの年齢を小学校就学前から小学校3年生修了時まで引き上げ、こどもの行事(入園式等)参加や、感染症に伴う学級閉鎖等にも活用できるよう、取得事由の範囲を見直しました。

多様な働き方と子育ての両立支援:子育て期における仕事と育児の両立支援を進め、現在、雇用保険が適用されていない週所定労働時間10時間以上20時間未満の労働者についても育児休業給付や失業給付等を受給できるよう、新たに適用対象とすることとしました。
また、自営業者・フリーランス等の国民年金の第1号被保険者の方を対象に、育児期間中の国民年金保険料免除措置を創設することとしました。

4. こども・子育てにやさしい社会づくりのための意識改革

こどもや子育て世帯を社会全体で支える気運を醸成するため、妊婦の方やこども連れの方が窓口で苦労して並ぶことがないよう優先案内や専用レーンを設置するなどの取組をスタートさせました。
また、公共交通機関でのベビーカー使用者のためのフリースペース等の設置や分かりやすい案内を促進しました。
さらに、「こどもまんなか宣言」の趣旨に賛同いただいた企業・個人・地方自治体などに「こどもまんなか応援サポーター」となっていただき、「今日からできること」を実践し、SNSなどで発表いただくなど「こどもまんなかアクション」の取組を開始しました。

Ⅲ.成果 3.6兆円に上る前例のない規模でこども・子育て政策の抜本的な強化を図ることにより、我が国のこども1人当たりの家族関係支出は、GDP(国内総生産)比で16%とOECD(経済協力開発機構)トップのスウェーデンに達する水準となる見込みです。
スピード感ある実行により、2025年度予算で8割超が実現する見込みとなっています。

写真提供:内閣広報室

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