Policies
岸田文雄の政策
防衛力の抜本的な強化
岸田政権が断行する「防衛力の抜本的な強化」:国民の生命と平和な暮らしを守り抜く
I.はじめに:歴史的転換点における防衛力強化の決意
世界はいま、歴史的分岐点にあります。
ロシアによるウクライナ侵略に見られるように、国際社会は協力と対立が複雑に絡み合う時代に入っています。
我が国の周辺においても、核・ミサイル能力の強化や急激な軍備増強が一層顕著になっており、我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しい状況にあります。
こうした歴史的転換期において、私は総理大臣として、国家と国民を守り抜くとの使命を断固として果たしていくとの決意をもち、新たな国家安全保障戦略、国家防衛戦略及び防衛力整備計画のいわゆる三文書を策定いたしました。
日本を守る戦略で優先すべきは積極的な外交であると同時に、外交には裏付けとなる防衛力が必要です。
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、いざという時に国民の命を守り抜けるのか、極めて現実的なシミュレーションを行った上で、十分な守りを再構築していくための防衛力の抜本的強化を計画し、五年間で四十三兆円の防衛予算を確保して実現に努めてきました。
Ⅱ.「防衛力抜本的強化」の具体策と成果
1 反撃能力に活用できるスタンド・オフ防衛能力や統合防空ミサイル能力の強化
三文書においては、相手からのミサイル攻撃を抑止するため初めて反撃能力を保有することとしました。
この能力は、憲法等の範囲内で、専守防衛の考え方を変更するものではなく、抑止力として機能するものです。
反撃能力にも活用するため、長距離の射程を有するスタンド・オフ防衛能力の整備を進めており、令和7年度には国産の12式地対艦誘導弾能力向上型や米国製トマホークなどが初めて部隊配備される予定です。
また、島国である我が国において弾道ミサイルなどの空からの脅威への対応が極めて重要です。極超音速兵器(HGV)から小型無人機に至るまでのあらゆる空からの脅威に対処するため、イージスシステム搭載艦の建造やHGVを迎撃可能な新型ミサイルGPIの日米共同開発など、統合防空ミサイル能力の強化を進めています。
2 無人アセット防衛能力、領域横断作戦能力の向上
ウクライナでの戦いに見られるように、現在は各種ドローンなど無人アセットが軍事的に積極活用されています。
自衛隊においても、情報収集・警戒監視から戦闘支援等の幅広い任務に無人アセットを活用するため、滞空型UAV「MQ-9Bシー・ガーディアン」などの整備を進めています。
宇宙・サイバー・電磁波といった領域横断作戦能力の活用も我が国防衛にとってますます重要になっています。
既に航空自衛隊に宇宙領域専門部隊を創設したとともに、令和9年度までに航空宇宙自衛隊を創設すべく準備を進めています。
サイバー防衛体制も要員を増やして強化するとともに、新たに法整備された能動的サイバー防御を政府全体の取組と連携して進めます。
3 指揮統制・情報関連機能、機動展開能力・国民保護、持続性・強靭性
令和7年3月には自衛隊に初めて全国の部隊を一元的に指揮する統合作戦司令部(JJOC)が創設され、平素から有事までシームレスに領域横断作戦を実施できる体制が実現しました。
また、新たに電波情報収集機RC-2を取得し情報収集能力も向上させています。
自衛隊海上輸送群が創設され、輸送艦などの輸送アセットを増強しています。
また、能登半島地震災害でも活躍したPFI船舶を6隻体制に拡大し、輸送力を強化します。
ウクライナの戦いを見ても分るように、我が国を守り抜くには自衛隊の継戦能力を高める必要があります。
弾薬や燃料、火薬庫、装備品の在庫を着実に高めています。
また、自衛隊員の命を守る施設の強靭化、司令部の地下化や施設の再配置なども進めています。
Ⅲ. 防衛力を支える基盤の強化と国際連携
1 防衛生産・技術基盤の強化
いわば防衛力そのものである防衛生産・技術基盤を強化するため、「防衛生産基盤強化法」を成立させ、防衛産業の位置づけを明確化しつつ、防衛装備品のサプライチェーン調査、装備移転の円滑化、産業における情報保全・サイバーセキュリティの強化などを推進しています。
2 人的基盤の強化
防衛力の中核である自衛隊員の確保のため、「自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議」を設置し、自衛官の処遇改善等にと入り組んだ結果、高校卒業して入隊する隊員の1年目の年収が60万円以上アップするなど、様々な処遇の改善が実現しており、引き続き給与・手当の引き上げ、生活・勤務環境の改善、再就職先の確保など、自衛隊員が安んじて国防の任に当たれる措置を推進しています。
3 日米同盟の強化と同志国等との連携
日米安全保障体制を中核とする日米同盟の抑止力と対処力を一層強化しています。
運用調整、相互運用性の向上、サイバー・宇宙分野での協力深化、共同訓練、防衛生産基盤・共同研究開発など、多岐にわたる連携強化に取り組んでいます。
「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現に向け、同志国等との多角的・多層的な防衛協力・交流を積極的に推進しています。さらに、次世代戦闘機(GCAP)の開発を日英伊三か国の国際共同開発として進めています。
Ⅳ. 結びに:国民の生命と平和な暮らしを守り抜く
国民の生命と財産、領土・領海・領空を断固として守り抜くためには、戦略三文書に基づく防衛力の抜本的強化を、将来にわたり、維持・強化していく必要があります。
我が国の平和国家としての歩みを堅持し、専守防衛・非核三原則を不変としつつ、中長期的な観点から防衛力強化の在り方を不断に検討していきます。
国民の皆様の理解と協力のもと、日本の未来と平和な暮らしを守り抜いてまいります。