Policies
岸田文雄の政策
日韓関係改善
岸田政権が拓く日韓関係の新たな地平:未来志向の協力と成果
1. はじめに:日韓関係改善への強い意志
岸田政権は、尹錫悦大統領との間で、日韓関係を「新たな章」へと導く強い決意を持って取り組みました。
両首脳は、現下の国際情勢、特に戦略環境の厳しさの中で、日韓両国の連携強化が喫緊の課題であるとの認識を共有し、国交正常化以来築き上げてきた友好協力関係の基盤を一層発展させることで一致しました。
これは、単なる関係の修復に留まらず、より広範な国際的課題への連携を重視する、未来志向の協力関係を構築するという明確なビジョンに基づいたものでした。
「新たな章」という表現が用いられていたことからも分かるように、特に、北朝鮮の核・ミサイル開発の活発化や、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序への挑戦といった共通の安全保障上の課題への対応が、日韓関係強化の強力な推進力となり、日韓関係の裾野は大きく広がりました。
その際、岸田総理と尹大統領の個人的な信頼関係が、両国関係の改善において極めて重要な要素となったことは言うまでもありません。
この信頼関係が、日韓両国間の困難な課題についても「率直な意見交換」を可能にし、関係改善の「好循環」を生み出す基盤となりました。

2. 「シャトル外交」の再開と首脳間の信頼醸成
岸田政権は、日韓関係改善の象徴として、両国首脳が形式にとらわれず頻繁に往来する「シャトル外交」を再開し、本格化させました。
尹大統領との首脳会談は、2022年9月以降、わずか2年間で12回に及ぶなど、極めて活発な対話が積み重ねられました。
この頻繁な首脳同士の会談は、難しい課題も含め率直な議論を継続する上で不可欠であり、両国関係のあるべき姿を体現するものです。
首脳間の緊密な意思疎通は、信頼関係を醸成し、多岐にわたる協力の基盤を強固にしました。
また、首脳間の意思疎通に留まらず、政府全体の各レベルでの対話と意思疎通が活性化され、さらには日米韓の枠組みでの連携など、多層的なレベルでの頻繁な交流が実現しました。
このトップダウンのアプローチが、経済安全保障対話の立ち上げといった実務レベルでの進展を加速させることに繋がりました。
首脳会談の頻度の高さから、両国関係の緊密さと、継続的な対話へのコミットメントが見て取れますが、困難な課題についても「率直なやり取りができた」と岸田総理が述べていたように、両首脳の信頼関係が深まったことは、過去の停滞期には見られなかった進展であったと言えます。
この首脳間の信頼関係は、北朝鮮のミサイル発射などの突発的な事態に対する迅速な連携を可能にし、危機管理能力の向上にも寄与しました。また、そうした信頼関係を背景に、2025年の国交正常化60周年を見据えた協力強化の方向性を確認してきました。
以下に、岸田総理と尹大統領による主要な首脳会談の一部を示します。
岸田総理と尹大統領による主要な首脳会談(2022年9月以降)
- 2024年9月6日: ソウルでの首脳会談。日韓国交正常化60周年を見据え、日韓間の協力と交流を持続的に強化していく方向性を確認。
- 2024年7月10日: 首脳会談。
- 2024年5月26日: 首脳会談。
- 2023年11月16日: 首脳会談。
- 2023年9月10日: 首脳会談。
- 2023年8月17日~19日: 日米韓首脳会合出席の機会に会談。
- 2023年7月12日: 首脳会談。
- 2023年5月21日: 日韓首脳会談(G7広島サミットの機会)。
- 2023年5月7日~8日: 岸田総理大臣の韓国訪問。
- 2023年3月16日: 首脳会談。

3. 多岐にわたる分野での協力の深化と具体的な成果
岸田政権下では、首脳間の信頼関係を基盤に、安全保障、経済、人的交流など、多岐にわたる分野で具体的な協力が進展し、目に見える成果を上げています。
安全保障・地域協力の強化
日韓安全保障対話及び日韓次官戦略対話の早期再開に合意し、実際に開催されました。
これは、単なる首脳レベルの合意に留まらず、実務レベルでの協力メカニズムが再構築されたことを意味します。
北朝鮮によるICBM級弾道ミサイル発射に対し、両首脳は強く非難し、日米同盟及び韓米同盟の抑止力・対処力強化、そして日韓、日韓米の安保協力推進の重要性で一致しました。これらの動きは、「現下の戦略環境の中で日韓関係の強化は急務」であるという認識の下、安全保障協力が喫緊の課題であり、具体的な脅威への共同対処能力の向上を目的としていることを示しています。
また、拉致問題の即時解決についても、尹大統領から改めて力強い支持を得ました。
これは、人道問題を通じた共通の価値観の確認と、北朝鮮に対する連携強化の意思表示でもあります。両首脳は、自由で開かれたインド太平洋の実現や、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序維持のため、同志国が力を合わせる必要性についても認識を共有し、力による一方的な現状変更の試みは許されないとの点で一致しました。
経済・産業協力の推進
従来の経済協力に加え、経済安全保障分野での連携が大きく進展しました。
サプライチェーンの強靭化や機微技術流出対策など、日韓両国が共に直面する課題を解決するため、日韓間で経済安全保障に関する協議を立ち上げました。
これは、経済協力が単なる貿易・投資促進に留まらず、国家安全保障上の重要課題として位置づけられるようになったことを示しています。
国際的なサプライチェーンの混乱や技術覇権競争といった新たな課題に対応するため、両国が共通の危機意識を持ち、連携を強化していることの表れでもありました。
また、両国の経済団体が未来志向の日韓協力・交流のための「日韓・韓日未来パートナーシップ基金」を創設すると表明したことを歓迎し、政府としてもこれを後押ししました。
これは、政府間の協力だけでなく、経済界が自律的に未来志向の関係構築にコミットしていることを示しており、関係改善の持続可能性を高める要素となるものです。
人的・文化交流の活性化
両国間の人的交流がより一層活発化することで関係改善の好循環が更に加速することを期待し、政府としても対日理解促進交流プログラム(JENESYS)等により未来を担う若者の交流を支援しています。
この2年間で、年間最多ペースとなる両国民の往来など、若い世代を含む交流が大きく拡大しており、これは政府間のトップダウンのアプローチだけでなく、草の根レベルの交流が関係改善の持続可能性を高める上で不可欠であるということを示しています。
特に若者交流への注力は、未来を見据えた長期的な関係構築への投資となるものです。
4. 未来へ向けた日韓関係の発展
岸田政権は、2025年に迎える日韓国交正常化60周年を重要な契機と捉え、日韓の協力・交流を持続的に強化していく方針を明確にしました。
この記念すべき年を、両国国民が関係改善の具体的な「果実」を実感できる機会とすることで、日韓関係の未来志向の発展を確固たるものにしていきたいとの考えがあってのことです。
「果実を実感」することにより、国民の理解を得て、日韓関係の持続的な発展を確かなものにしていくことが重要です。
5. 結び:国際社会の期待に応える日韓連携
岸田政権は、日韓両国が、現下の地域及び国際社会が直面する諸課題に対し、緊密に連携して取り組むことが、双方に利益をもたらし、国際社会からの期待に応えるものであると認識していました。
日韓協力は、「地域の平和と安定」や「自由で開かれた国際秩序」に貢献するものであるという、二国間関係を超えた国際的意義を繰り返し強調してきました。
これは、単なる二国間問題の解決に留まらず、日韓が国際社会の責任あるプレーヤーとして、共通の価値観に基づき連携していくという、より大きな外交戦略の一部を成していたものです。
写真提供:内閣広報室